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「流れてますね」

「エアルの流れを辿ろう」

警戒をしながら回りを見回していると、石が落ちてくる音がいきなりし始めた。

「な、なに?」

小さな石は独りでに動き出し、赤い筋に飲み込まれ地面が迫ってきた。

ドカン!!

私たちがすぐにその場から逃げ出す。

後ろからは沢山の小石などが固まり、巨大な玉が出来上がり追いかけてくる。

なんとか逃げ出した私たちの前に逃げ遅れていたユーリがよく来て、勢い余り下に落ちそうになった。

「ユーリ!」

寸での所でフレンが手を掴み、事なきを得た。

…良かった。







遺跡の中央に出てきた私達は、エアルが集まっている丸い塔を調べていた。

エアルはその塔の下に流れているので、下に降りようとしていると、隙間から出てきた赤い筋がナイレン隊長の右腕に食い込むのを見た。

「ナイレン隊長!」

一部始終を見ていた訳ではないが、どうやら隊長はフレンを助けたらしい。

ナイレン隊長を襲った赤い筋はいつ来たのかメルゾムの一撃で去って行った。

隊長の腕の治療はヒスカに任せ、私は倒れているフレンに駆け寄る。

「怪我はありませんか?フレン」

「……」

「フレン…?」

「え、あ、はい」

フレンは自分のせいで隊長が怪我をしたのを気にしているようだった。

ギルドのメンバーも加わり、私達は地下へと潜ることになった。

地下に降りると、明らかにこの先に異常の原因があるとわかる程、エアルが濃かった。

「いかにもだな」

「頼むぜぇ、二人とも!」

隊長はユーリとフレンに言い、暗い通路を小走りで進み出す。

すると、後ろからまるで波打つように地面が盛り上がり、体勢を崩される。

それはゴーレムになり私達に襲い掛かる。

「きゃあ!」

魔術で攻撃するも、俊敏な動きで下に潜ると今度は壁から姿を表す。



 


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