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突然の事態に唖然としていたが、隊長の号令にすぐに反応して沼にボウガンを構える。

「構え!デヴィットに当てるな、射てぇ!」

フローズンアローは沼を凍らせ、デヴィットに巻き付く触手も凍りその間にユーリ達が救出する。

「…、隊長!!」

安堵するのもつかの間、沼に再び触手が現れる。

「沼から離れるぞ!急げ!」

なんとか危機を脱出した私達は、遂に目的の湖の遺跡に辿り着く。

湖ということは、さっきの魔物もいるはずだ。

遺跡に入るには湖に架かった橋を通らないと行けない。

「さっきの沼の化物は動くものや音に反応しているようだった。ここから先は隊を二つに分ける!橋を渡り遺跡内に行く班と、援護班だ。橋の向こう、遺跡入口まで援護、その場で待機、帰路を確保しろ。突入班の帰りを待て」

「隊長」

隊を二つに分けることを決めた時、ユーリが真剣な表情で隊長に言う。

「ランバートの弔いをさせてくれ」

「あてにしてるぜぇ。ユルギス。分けてくれ」

ユーリは突入班に希望し、ユルギスの班分けにより援護班はボウガン使用者になり、突入班は剣、斧、防御魔法使用者となった。

私は剣を使うので突入班になる。援護班はユルギスの元に、突入班は隊長の元に集合する中、フレンだけが動いていなかった。

「フレンは、大丈夫でしょうか」

「大丈夫だろ」

心配していると、隊長がフレンを突入班に入れた。

「納得してないんじゃないのか」

「任務だからな」

そして、隊長の号令で突入が開始された。

橋を走り抜ける間、また例の化物が出てきたが、ユルギス達援護班が氷系の術やフローズンアローで撃退してくれた。

遺跡に無事に入ると、そこには長く人が手入れをしていない寂れた遺跡があった。

「ここからが本番だ。気ぃ抜くなよ!」

剣を構え遺跡内に入ると、赤いエアルが流れる道を見つけた。



 

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