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ナイレン隊長は話を聞いてため息を吐きながら、まだ雨が降る窓に向かい街を見る。

「俺たちはここで生活している人たちを守るためにいる。それが騎士としての俺の勤めだ。フレン、おまえの親父さんの行動が過ちだったのか、答えを出すのはもう少し騎士をやってみてからでもいいんじゃねえか?」

「……」

「明日早朝に出動だ。いいな。ガリスタ、皆に通達してくれ」

「はい…」

納得していないというようなガリスタを盗み見る。

彼はなにを企んでいるのだろうか。







色んな調べごとをして疲れたから外の風に当たりたくて出てみると、前方にラピードを連れたユーリを見つけた。

「ユーリ、明日は早いのにこんな所にいていいんですか?」

「マリアはどうなんだよ」

「ふふ、人のことを言えないというわけですね」

隣に並んで星を見上げる。

「沢山の犠牲が出てしまいましたね。明日で終わるんでしょうか…」

「死んでったやつの為にも、明日で終わらせねぇと駄目だよな」

「…うん。そうですね」

明日は今までとは比べ物にならない作戦になるだろう。

皆無事に帰ってこれますように…。

夜空に一番輝く星であり“凛々の明星”に願った。


 


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