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あるギルドメンバーがまるで自慢するように、護衛していたお爺さんを置いてきたと言う話をしているのが耳に入る。
「…なんてことを」
「マリア、抑えて。ここで騒ぎを起こすのは良くないわ」
シャスティルの制止する言葉に耳を傾けながら、小さく拳を握る。
「いい加減な仕事で金巻き上げて飲んだくれるたぁ、いい身分だなぁ」
すると挑発するように言ったユーリの言葉に店は静まりかえる。
ああ、ヒスカが頭を抱えているのが見えます。
話をしていたギルドの一人がユーリの席の前に荒々しく座る。
「よう元気いいな騎士さんよ。目見てもういっぺん言ってみな」
「チンピラのリアクションはどこも一緒だな」
「あぁん?」
「近えよ。そっちの気はねえぜ」
「てめえ!!」
その一言から喧嘩が勃発しました。
ギルドのメンバーが次々にユーリにやられていく様を見た他のメンバーも加わり、いつの間にか店は大混乱。
逃げてきたヒスカもカウンターに加わりその様子を眺める。
「…大変なことになりましたね」
「フレン。止めてよ」
「ユーリが勝手に始めたことじゃないですか。僕には関係な…「うりゃあ!!」…ぐっ!」
「フレン!」
最初にユーリに殴られて伸びていた人がフレンに殴りかかる。
「てめぇ、すかしてんじゃねえぞ」
「…関係ないっていってるだろ!!」
バキッ
それでフレンもキレたのか、暴れる中心地にズンズンと向かう。
「カオス…ですね」
「マリア。放っときましょ」
「そうそう。マーボーカレー3つお願い」
「は、はい」
二人が暴れるのを無視しながら、私達はマーボーカレーを食べる。
「キャンキャン!」
「あ、ラピード」
飛び散るお皿などの破片を避けている小さな体を見つけて、抱き上げて避難させる。
「この子にはミルクお願いします」
「はい…」
店の被害に落ち込む店長さんが可哀想だ。
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