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世界が星喰みから解放されてから随分経ち、私とユーリは各地を転々としています。

新しい時代を作っていこうと頑張っているメンバーに会いに行ったり、沢山の景色を見に行ったり。

今まで下町を出ずにいたユーリはあの旅を機に世界に目を向けたらしい。

まぁ、下町の人達が大事なのは変わりないようだけど。

そんなユーリに付いていく私は、今日も元気にやっています。

今度こそ、私の私だけの人生を歩んでいきます。

父様、母様、ナイレン隊長。







「なに空見てんだ、マリア」

「ユーリ…。ちょっと報告をしていました」

「そうか」

草むらに寝転がっていた私は起き上がり、服についた草を払う。

ユーリが持ってきた昼食のマーボーカレーを受け取り、食べる。

うん、さすがはユーリ。
絶妙な味加減。

「あれ、そういえば、ラピードとショコラ達は何処に?」

「チビ共がフラフラと蝶を追っていったのを追い掛けてった。まだまだ目が離せないみてぇだぞ」

「好奇心旺盛ですからね。二人は大変そうです」

実はラピードとショコラには二匹の可愛い子犬が生まれました。

容姿はラピードにそっくりで、小さい頃のラピードを彷彿とさせる。

「ま、時間までには帰ってくんだろ」

「…確かギルドの仕事で呼ばれているんですよね?私も行きましょうか?」

なんでも皇帝陛下からオルニオンに続く新たな街作りのために、人が住めるだろう土地に赴き、測定してくる仕事だという。

「いや、マリアはここにいてくれ。さすがにチビ共まで連れてく訳にはいかねぇからな」

「…そうですね」

「離れてても、心は一緒」

「え?」

「だろ?」

そう言いながら耳に着いている赤いピアスを指で指す。

このピアスがあるかぎり、私達は再び巡り逢う。

心は繋がっている。

「はい…」

それは、ずっと続いていくおまじない。



私はこれからもユーリの傍に寄り添う。



end

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