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「マリア!良かったです!」

「心配したのじゃ」

「マリア先輩…身体は大丈夫ですか?」

「皆さん…」

私が目を覚ましたと聞いたエステル、パティ、フレンが駆け付けてきた。

他の人達は、仕事で多忙のようで来れないらしい。

それでも、私は嬉しかった。

私を気にかけてくれる人がいることに。

「心配かけてすみません。もう大丈夫ですから」

「身体は平気なのかの」

「ええ、治癒術ですっかり良くなりました」

「そうか!なら、マリアに着いてきて欲しい所があるのじゃ!」

「…?」

すぐに船を用意すると言ってパティは部屋を出ていった。

それから程なく、集まっていた全員でパティが操る船に乗り込み、ある場所に連れていかれた。







「ここは…」

赤い花が沢山咲く岸辺に船を寄せ、パティはその先にある洞窟の入口へと私を誘う。

中に入ると一番に目にしたのは、沢山並べられている石。

それはまるでお墓のよう。

いや…お墓なのだろう。

「ここは…ブラックホープ号事件の被害者のお墓なのじゃ。…うちとサイファーが作った」

「…じゃあ」

「そうじゃ。マリアの、両親のお墓もある」

「「!!」」

そう、私の両親が亡くなったのはブラックホープ号事件に巻き込まれたから。

そして、遺骨すら帰ってこなかった。

…まさか、ここに眠っていたなんて。

両親の名前が刻まれた石を見つけて私はその場に膝をつく。

「…お父様、お母様…」

やっと会えた…。

沢山言いたいことがあるんです。

沢山話したいことがあるんです。



 


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