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アレクセイが帝都を離れている間、私はアレクセイの執務室に忍び込み、証拠を集めていた。

他の派遣騎士はというと、アレクセイに関する不正などを情報を時期皇帝候補であるヨーデル殿下に伝えていた。

それによりアレクセイは騎士団長の座を降ろされ、裁きを受けるだろう。

「…ザウデ不落宮…?なんでしょうか、この遺跡」

「クーン」

他には皇帝になるために必要の宙の戒典のことや、聖核、満月の子の資料があった。

その資料にザウデ不落宮の鍵が宙の戒典であることがわかり、アレクセイが捜していたようだけど…今のアレクセイは聖核を集めることに夢中だ。

この資料には、それの関係性は見当たらないもののなんだか不安を覚える。

アレクセイがしようとしていることになにか関係しているはずだ。

考えろ!

ドカンッ

「ウーーー」

「…?な、に…」

いきなり爆音が聞こえたと同時に悲鳴と逃げ惑う人の足音が聞こえてきた。

「アレクセイ閣下に逆らう者は全て切り捨てよ!」

アレクセイ!?
いつの間に帰ってきたのだろうか、親衛隊が騎士団と争っている音が聞こえてくる。

「力で何もかも捩じ伏せようとしているようですね…」

私は応戦すべく剣を抜き、部屋から飛び出そうとすると…。

「…!!」

「ほう、貴様は派遣騎士のマリア・クーリッツだったか。まさかここを嗅ぎ付けるとはな」

「アレクセイ…、エステル…!?」

飛び出す前にドアが開かれ、そこにいたのはアレクセイと丸い球体に閉じ込められているエステルだった。

「血は争えんな。貴様といい、あの父親といい。つくづくクーリッツには縁があるらしい」

「アレクセイ!エステルになにをしたんですか!」

生気のない瞳のエステルに私は怒りを覚えた。



 


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