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――
…キャーっっ!!
「「??」」
しばらくそこにいると、どこからか誰かの叫び声が聞こえてきた。
「何?今の……」
「女だったぜ…?」
声の大きさからして、ここからそんなに遠くはねぇーな…。
「…私ちょっと行ってみるよ」
「えっ、おい!ちょっ………だぁーめんどくせーっ!!」
姉貴はその場を飛び出した。俺もその後をついていった。
――――
甘味処からそんなに離れていない所に、人込みが出来ていた。
そこにいる奴等は皆木の上を見上げている。
何だ…?
人込みを掻き分けて一番前へ出る。
そして俺達も木の上を見上げると…、
「「!!」」
「助けてーっっ!!」
なんと小さな子供が木の枝にぶら下がっていた。
「おい、ヤバくねぇーかあれ……!!」
枝はしなっていて今にも折れそうな太さだ。
「どーすんだよ?って……おい、姉貴?!」
「シカマル、何かあったらサポートよろしく!!」
俺が隣を見たときには、もう姉貴は走りだしていた。
見たこともねぇーような真剣な顔をして。
タッタッタッタッ…
足にチャクラを集めて順調に木を上っていく。
あと少し…!
その時、
ボキッ…
「うわぁっ!!」
「!!!」
小さな子供がぶら下がっていた枝がついに折れた。
「姉貴っ!!」
その時、姉貴は木から落ちていく子供目がけて飛び移った。
俺も念のためいつでも動けるように身構える。
間に合うか…?
スタッ…――
「はぁ…間に合ったぁ…」
姉貴が地面に着地したと同時に、周りの奴等から歓声が沸き起こった。
見事に子供を助けたのだ。
「もうあんな高いところ登っちゃダメだよ?」
「……うんっ」
姉貴は子供を地面におろしてそう言った。
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