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「そーいや、お前に聞きたい事があんだけど」
「え…?」
しばらく他愛もない会話を続けていると、先輩がそう言いだした。
「いや、別に重大な事じゃねーんだけどよ…」
「な、何ですか?」
「女って、何であんなに色恋に興味があるんだろーな」
「…はい??」
先輩の意外な質問に、思わず間抜けな声を出してしまった。
「いや、俺の同僚が会うたびにうるせーんだよな、‘あの人は格好いい’とか、そんな感じで」
「はぁ…;」
先輩の同僚とは、おそらくいの先輩とサクラ先輩の事だろう。
確かにあの2人は、今時の乙女って感じで色恋には煩いかも…。
「で、何でそれを私に聞くんですか?」
「…お前なら分かると思ったから。女子だし」
「んー…何ででしょうね?」
正直そんな質問されても、私には分からない…。
「でも…本能なんじゃないですか?女子の」
「本能?」
そう言うと、先輩のちょっと不思議そうな顔と目が合った。
先輩の方が私よりも頭一つ分くらい背が高い。
だから自然に私が先輩を見上げる形になる。
「はい。先輩だって、女の人が露出度の高い洋服とか着てるの見ると興奮するでしょ?それと一緒です」
「…お前、今何げに凄い事言ったな;」
「そうですか?」
「…もうちょっと気を遣って発言しろよ」
私にはいまいち先輩の言ってる意味が分からなかった。
私なんかまずい事言った?
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