「何だか…こうして2人で居るっつー事は初めてなんじゃねーか?」
「そうかもしれませんね」
確かに、今まででこうして2人で帰るなんて事は無かった。
そもそもシカマル先輩とは特に繋がりがあるわけではない。
廊下ですれ違ったりした時に軽く喋ったりする程度だ。
だって私と先輩は、あくまでも‘先輩’と‘後輩’の関係にあるんだもん。
私は特にこれ以上の関係は望んでないし、それは先輩も同じだと思う。
「どうだ?最近上手くいってんのか?」
「まぁ、それなりに…」
「それならいいけどよ…。何かあったら俺に言えよ?」
「何で先輩に言わなくちゃいけないんですか?」
「いや、そりゃー…俺だって一応なまえの先輩だし?」
私がそう言うと、先輩は目を泳がせながら答えた。
「へぇー、こういう時は面倒くさがらないんですね」
「…お前、俺の事なんだと思ってんだよ;」
「いや、別に」
「へっ…可愛くねぇ後輩なこった…」
そう言って私から目線を外した。
冷たい後輩だと思われたかな…?
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