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「そーいや、さっきまで五代目がお前の事探してたぜ?」
「五代目…?」
「綱手様だよ」
あぁ、あの見た目からは想像出来ないようなこわーいお姉さんか。
五代目って…なんの五代目?
てか、さっきっていつの話してんだこの人。
私がその五代目って人に説教くらってから1時間は経ってるよ。
と、(私にとって)ツッコミ所は満載だったけど、全部心にしまっておいて…。
「あー、よく分かんないけど物凄い説教くらったよ」
「だろうな…」
「何それ」
「いや、お前また任務サボったんだろ?」
男の子(この際ちょんまげ君にしよう)は、俺よりめんどくさがりなのお前くらいしかいねぇし…などと一人でぶつくさ言っている。
「だからさー、その任務ってのが何なのか教えていただきたいですね是非」
「何ってお前…、忍としての任務に決まってんだろ」
「……はい?」
今、何て言った…?忍?忍って…、
「に、忍者ァァァァア!!!?」
「うるせーなー、何だよいきなり」
ちょんまげ君はあからさまに嫌そうな顔をして両手で耳を塞ぐ。
ちょっ…、忍者って、手裏剣とか投げて戦っておまけに分身の術とかも出来ちゃうあれですか…!!!
「え、じゃあ…、君も忍者…?」
「あぁ。っつーか、君って何だよ」
ちょんまげ君が何か言った気がするけど、今はそんなの関係ないから!
何?何でそんな「当たり前ですけど」みたいな口ぶりで言っちゃってんの?!
てか、ここって…日本だよね?忍者って遠い昔の話のはず…。
「おーい、大丈夫か?」
「ねぇ、忍者って嘘でしょ…?」
「はぁ?嘘ついてどーすんだよ」
待って、一回落ち着こうか私。
もしかしたらここは何処かの観光地で、忍里とかをPRしてる最中なのかもしれない。
って事は、このちょんまげ君の言ってる忍の任務ってのは、観光客を喜ばせる一種のパフォーマンス…?
いや、だとしても…なりきり過ぎでしょ、この人。
自分の仕事をわざわざ任務とか言っちゃってるもんね。まぁ、確かに任務だけどさ、明らかに楽しんでるよね。
「相当忍者気に入ってるんだね。なりきり過ぎて笑えてくるんですけど…ププッ」
「おまっ…はぁ?!」
「大丈夫。きっと君の真面目さのおかげで観光客も増えるって」
「観光客?何の事だよそれ」
あらま。何を惚けてるのかしらこの子ったら。
そんなに自分が忍者気に入ってる事バレたのが恥ずかしかったのかな?
「しょうがないから、後日またゆっくり観光に来てあげるよ」
そう言って、私はその場にゆっくりと立ち上がる。
無事に家に帰れたらもう一回会いに来よう。
「ちなみに、ここ、どこだっけ?」
「あ?何処って…木の葉の里に決まってんだろ」
「あぁ、木の葉………、こ、木の葉ァァァ!!!?」
どこ!?どこなのそれ!!?日本地図のどの辺り!?
「っせーな。お前本当に大丈夫か?」
「大丈夫もなにも…!!木の葉って…」
木の葉の里って、何?
――――――
ちょんまげ君=シカマル
そしてぶっちゃけヒロインのキャラがまだ定まってないという、ね←
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