ぼくらの最適酸素濃度は大気圏の外よりも薄い

有り余る酸素は、ぼくらの身体には過ぎたるものだった

海の底でひとり、空を見上げて
深呼吸を最後にしたのっていつだったろう
目に見えない毒を喰らう
息をするたび傷が増えていく
笑っているからって楽しいわけじゃない
飲み込んだ針は一番柔なところへ
細胞膜はボロボロ
休み時間の教室が嫌い
溺れていないフリをするのだけが上手くなりました
この六畳一間が生命線
酸欠でも過呼吸でもない
どうしてぼくらには防護服がないんだろう
理解したいってただのエゴ

ひとつになれないなら、ぼくらは出会わないほうが幸せだったのかもね
- ナノ -