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石倉ともなか+/功咲

石倉先生ともなか(高校二年生あたり)
会話オンリー


「もなかちゃんに、あげる」
「…?なにこれ」
「合鍵」
「…どこの?」
「あはは、ここ以外にどこがあるんだい?」
「いやいやいや」
「何か不満?」
「ちが、くてさ」
「ん?」
「…普通こういうのは彼女に渡すでしょ」
「そう?」
「うん」
「僕は今まで彼女に合い鍵を渡した事なんてないよ」
「は?!」
「あはは、今までの彼女だなんて怖くて渡せるわけがないよ」
「えええ?」
「?」
「…じゃあ、なんで私に」
「もなかちゃん、だからだよ」
「……意味わからないよ…」
「そう?分からない?」
「うん」
「…じゃあもっとわかりやすく言えばいいかな、」
「…なに、」
「僕はもなかちゃんが、彼女になってくれたら嬉しいなぁ・て」
「………………え、」
「…そう思ってるからかな」
「え、…え?」
「わからない?」
「ちが、え、だって、」
「なんだい?」
「…彼女て、その」
「あはは、もっとちゃんと言って欲しい?」
「っ、」



「好きだよ、もなかちゃん。だから僕の彼女になってくれないかな」



返事はコレを受け取るか、受け取らないかでいいよ。
(……私、容赦なく上がり込むよ)(初めからもなかちゃんが遠慮するだなんて思ってないよ)










ガチャ


「んにゃー」
「やぁ、きなこもち。ただいま」
「おかえり」
「………ふふ、ただいま、もなかちゃん」
「…なんか、なにそのニヤケた顔気持ち悪い」
「いや…だって、ねえ?」
「ねぇ?って意味分かんないし」
「そりゃあ、仕事から帰ってきたら可愛い彼女がお家でお出迎えしてくれるんだよ?」
「……」
「あはは、もなかちゃんそんな顔しないでよ」
「べつに…私はきなこもちに会いにきてるだけだし」
「えー?それはそれできなこに嫉妬しちゃうなぁ…」
「アホじゃないの」
「酷いなぁ…喜んで良いんだよ?僕が嫉妬するなんて今までだったら無いよ」
「今までなんて知らないし、興味もないよ」
「あはは。もなかちゃんらしいね」
「あ。そうだ、ご飯食べた?」
「ん?食べてないよ」
「家帰ったらさ、お母さん一回帰ってきてたみたいで夕飯作ってあったんだー」
「そうなんだ?」
「いっぱいあったからちょっと持って来たんだけど、食べる?」
「わざわざ持ってきてくれたんだ?有難う頂くよ」
「ん。ってもおかずしかないけど」
「十分だよ、ご飯は朝炊いたのがあるし、有難う」
「あ、ほんとだあった」
「…にしても、もなかちゃんのお母さんの手料理なんて久しぶりだなぁ」
「お隣さんだった時はよく家着て食べてたもんね」
「うん、懐かしいなあー…」
「そんときと比べるとよく料理作れるようになったね」
「そりゃあー……まぁ、作れるのも少なかったしねー…、」
「…………」
「…………」
「……ん?なに、」
「…いや、なんか、」
「なに」
「………なんでもないよ」
「はあ?何それ気になるんだけど」
「あはは、良いよ、まだ気にしなくて」
「"まだ"ってどういうことだしうざー」
「はは、お母さんに頂きますって言っといてよ」
「何それ、言えるわけないじゃん」
「えー?そう?『彼氏におすそ分けした』って言えばいいよ」
「無理無理無理そんな事言ったら死ぬ」
「いつかは言うことになるよ」
「ていうか先生じゃん、」
「………」
「…え、なに」
「……そう、なんだよねぇー…」
「まあもうそれはいいからさ、はい。」
「わぁー有難うもなかちゃん。まさかもなかちゃんが盛りつけてくれるだなんて…!!」
「うっざぁーお礼はお母さんに言って頂戴」
「本当?直接言っていいの?」
「ごめん言わなくていい」
「まぁいつか、まとめて言うよ。もなかちゃんのお母さん、おかず頂きます」
「めしあがれー」



なんだか幸せだなぁって、ね?
(うん、美味しいよもなかちゃん)(お粗末さまー)



「んにー」
「ん?きなこもちもお腹すいてるのかい?」
「さっききなこ、缶詰3つ食べたよ」
「……きなこ…食べすぎだよそれは…」


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後半のは、金曜日の夜の話しでござるよ。
爽梧が八時とか九時くらいに帰宅してくて、もなかは10時くらいに帰るかな。爽梧に会わないで帰る日もあれば居座ってたり、本当に遠慮なく自由気ままに出入りしてる。
ただ来る時は制服NGだからねっていう。暗黙の了解みたいな。

もういいよ石最中早く結婚しろよもう。これ二年の時の話しだけど。


@0417


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