「あれ、林さん、あの二人もういないの?」
「ああ。質問がこれで最後だから、挨拶だけ録って帰った。迅がなんかもう、気持ち悪かったからな」
「あー……花江さん待ちね。んじゃ俺と林さんだけなんだ」
「まぁ、とりあえず座れ。質問は理子さんから、ありがとうございます」
「ありがとーございまーす」
Q.犬飼主と犬飼に質問です! お互いが一緒にいて、「幸せだなあ」と思う瞬間はどんな時ですか?ぜひとも惚気ちゃってください!
「幸せ……んー」
「なんだよ」
「……金曜にさあ、たいがい俺林さんのとこ行くじゃん。で、高確率でやるでしょ?」
「まあ、そうだな」
「で、俺が遅くまで寝てて、呆れて林さんが起こしに来て、っていう流れが、俺はすごい幸せだなって思う」
「……起こされたいのか?」
「違うし! ……いや、まあ合ってるっちゃ合ってる……かな? なんていうか……前まではさあ、相手が相手だから、こっちがめちゃくちゃ気使わなきゃだったんだよね」
「ああ、ちらっと聞いたな」
「そう。先生とかだったから。向こうが起きる前に起きて、身なり整えて帰って、ほんとにただの性欲処理って感じで。
でも今はそうやって起こしてもらったりとか、林さんにめっちゃ甘えて、林さんも俺に遠慮とかしないでしょ。だから、そういうの感じるときがすごく幸せ」
「……そ、そうか」
「林さん、照れないでよ! 言ってる俺が一番恥ずかしいんだから! 次林さんの番!」
「ん。ああ……。……いや、えーと……俺も寝起きとかが一番幸せかなと」
「へ?」
「なんだかんだ、中学生ごろから一人でいる時間長くなったからな。家帰っても誰もいないのはもう慣れたけど、たまに寂しくもなるんだよ」
「ええー……?」
「なんだその顔。……まあだから、夜中にふと目が覚めたりとか、朝起きたりとかして、隣に犬飼が寝てるとすごくホッとするし、幸せを感じる。後は……まあ一緒にいるときは大体いつも。以上」
「……へー。ふへへ……」
「笑うな。えーと、理子さん、質問の答えは以上になります。そして、長らく居座ったこの企画も、ここで終了です」
「たくさんのご質問、ご感想、そしてご閲覧。ほんとにありがとうございました! ……んじゃ林さん、帰ろっか」
「お前明日学校だろ」
「学校は林さん家から行く。……泊まってもいいでしょ?」
「……仕方ないな」
「へへ。林さん、大好き」
理子様、ご質問ありがとうございました!