「この人帰ったんじゃなかったんですか」
「またご指名来たからな。どうも美雨さん、迅悠一です。おかげさまでこの場に復帰しましたよっと」
「質問は花江と迅あてか。なになに」
Q.クチナシが大好きです!そんなクチナシ主さんと迅さんに質問です! クチナシ主さんの声が出せるようになったら何がしたいですか?(カラオケetc.)
「声が出るようになったら……んー、なんだろ。なにやりたい?」
『僕はー……。……うん、カラオケもいいけど……一日だけ、太刀川隊に戻りたいかな』
「……太刀川さんのところ?」
「なんでまた、あのヒゲのところに」
『僕が太刀川隊から抜けたのって、まあやっぱり連携に難が出ちゃうからっていうのが大半なんです。
今は実力的に難しいし出水くんもいるけど、柚宇ちゃんのナビ聞いて、太刀川さんの指示聞いて、こっちも戦況を報告しながら連携して戦うっていうの、ちょっとだけやってみたいんですよ』
「……ふーん」
「なんかこの人面倒くさそうなオーラ出し始めたんですけど」
「なんでだよ」
「いや……。おれの名前呼んでくれたりとかしないかなーって、ちょっと期待してた。連携ならおれともしてるじゃん」
「……だとさ、花江」
『いやもちろん最初は迅だよ! その後で太刀川隊! あ、でも声出るようになったらまず親戚に報告しないと……。そうだ、接客系のバイトもしてみたいなあ』
「どんどん流れていきますね」
「おい、へこむな。それでお前がやりたいことはなんだ」
「えー……。そりゃまあ、一緒に話したいよ。話聞いたり名前呼んでもらったり。どっか行くとかしなくてもいいから、一緒にいたい。それで十分だよ」
「無欲だな」
「欲かいてもいいことないって、林さん」
「それもそうか。美雨さん、ご質問ありがとうございました。意外としんみりした回答になったな」
「それじゃあおれは」
「あ、迅。さっき太刀川に連絡しておいたから、模擬戦でもして来い」
「えっ今おれトリオン体が構築ちゅ」
「迅! 模擬戦するぞ!」(バターン)
「なにこれ読み逃した!」
美雨様、ご質問ありがとうございました!