Clap
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遊真と芸術の秋
「芸術の秋だから、まあなんか絵でも描いてみよう」
「芸術の秋? って、なんだ?」
「……さあ? まあ新しい才能を発掘しようとか、その辺じゃないの?」
「なるほど。でもおれ、絵なんかほぼ描いたことないよ。せいぜいが敵の顔を共有するときの似顔絵だし」
「さらっと黒いな。えー……じゃああれだ、風景画を描こう。1時間くらいしたらまたここに集合で、それまでは好きな景色を書く」
「ふむ」
「うまく描けたら勝ちで、敗者が何かをおごる」
「ほほう。これはやる気がわいてくる。じゃあおれ、向こうを描くよ」
「オッケー。じゃ、また後で」
〜1時間後〜
「お披露目たーいむ。まずは俺、向こうの白鳥ボート」
「今にも首が折れそうな白鳥ですな」
「だまらっしゃい。空閑は?」
「おれはこれ」
「…………空閑はこれ、……何を、描いた……?」
「向こうのゴシンボクとやらを描いた」
「……この周囲の、人の顔っぽい黒いものは……」
「? 見たままを描くんだろ? 風景画って」
「………………ヒェッ」
霊感ありそうな遊真さん
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