日常9


「サポート科の実習どうだった?」

廊下を歩いていたら、茶髪のボブヘアに喋りかけられた。
確か、緑谷の友だちの……

「うららか?」
「そうそう!麗日です!おはよ〜!!」
「うん、おはよう!」

麗日お茶子。
彼女のかわいらしい笑顔が溢れている。
昨日一緒にお昼ご飯を食べた。
そういえば、昨日緑谷にはメールを送ったけど麗日には送らなかったな。

「サポート科の実習はね、PCで経営シミュレーションゲームしてたよ!
ヒーロー科は?」
「めっちゃハードだった……
ヒーローと敵に分かれて戦闘訓練やったんだけどね…
デクくんと同じチームで、相手が爆豪くんと飯田くんでさ、
爆豪くんとか怖かったし…デクッ!!ってこう…BOOMって爆発させてさ…」
「ばくごうはいつもそんなんじゃない…??」

爆豪が爆発していない時を見たことがない。
いや………ずっとは爆発していないはず。
訂正、大体爆発している。

「そういや、デクくんと爆豪くんとも友だちだっけ?」
「みどりやは友だち。ばくごうも………友だち…?」
「微妙な感じなんだ…。」
「多分友だち…。」

爆豪が友だちというだけでなんだか変な気分だ。
いつも大体爆発してるし…騒音とセットだし……。



「そうそう、はじめちゃんも一人暮らしだったよね?」
「うん、食費がこわい。」
「わかるわ〜…」
「最近、おしいれの中でもやし育てはじめた…。」
「もやしはリーズナブルだもんね……。」

現在、我が家の押入れの中で繁殖しているもやしたち。
日々私に食べられるために成長している。
一度食べたが、おいしかった。
今日の晩御飯である。

「それに、なかなかかわいいよ。」
「かわいいの……?」
「夏にはゴーヤ育てるからいっぱいできたら持ってくるね。」
「楽しみにしとるね。」

夏に収穫時期のゴーヤ。
育てやすく、小学校でもよく理科の授業の一環で育てるらしい。
ゴーヤにあげる水がかなり高そうで水道代が心配だったが、
個性で空気中の水素を水に変化させてゴーヤにあげることで、
安くゴーヤを作れることに気づいてしまった……さすが私、頭いい…。
個性使ったのがバレなければいいんだ……いけない子だ……!!

「そう、それでね!今度スーパーで安売りがあるんだけど一緒に行かない?」
「安売り?」
「あれ、スーパーの安売りあんまり行かない?」
「うん…いつも閉店まぎわのおそうざいが安くなるやつなら行くけど…。」
「遅い時間のやつか…!私そっちはあんまり行かないや…」
「あまったのしかないから、商品すくないよ。」
「日曜日なんだけど時間大丈夫?」
「予定はいってないから大丈夫!」

これはもしかして、友だちと遊びに行くというやつなのではないだろうか。
スーパーに行く約束だが、つまりはそういうことだよね。


「いや〜よかった!タイムセール中の主婦たちが強くてさ、
一人だと大変でさ〜」
「なるほど……共同戦線…」
「うむ!!よろしくね!」
「承知、たのしみだな〜!」

初めての約束だ!!
楽しみで、週末が待ち遠しい。

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4月●日

友だちと約束をした。
こんどスーパーに行く。


2017/05/28


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