▽ぬるえろ。風邪プレイ








「ヤ…!オマエっ俺が…ッあ、病、にンって……わかってッ」

「わかってる。でもワリーヤる。ヤるわ。多分、止まんねぇ」

「しね、っふあ…アァ!ンァああ!…やめ、かき――」

やめろやめろ、とはいつも聞く最早常套句のようなもので、一応本心ではあるが実際ほんとうに嫌がってはいないことを知っている。反射的に言ってしまうんだろう。まだ理性が残っているということでもあり、行為が進むにつれ解れていく一つに過ぎない。
だが今回は、何処をどう弄るか以前に息が乱れているためか熱を持つ身体のせいか、覇気の欠片もない弱々しくしかし明確な拒絶だったのだ。
彼は病人(といっても熱が出て寝込んでいるだけなのだが)であり、寝巻で横たわっている。
初めはふとしたイタズラ心だった。ただ見舞いのついでにキスをしただけだった。すぐ離したのだが、べしっと頭を叩かれてしまった。このくらい元気があるなら、と次いで舌を入れようとすると彼はびくりと身体を震わせた後、引き離そうと抵抗してきた。わりと本気に。だからこちらも少し、力を加える。
非力でかつ病人な彼が適うはずもなく、くちゅくちゅと為すが儘に舌を受け入れることになった。

「…は、口んナカ熱いな……」

「ふぁ、ッふゥ…あ……ふざ、け」

「この様子じゃ下の口も3割増であったけぇんじゃね?」

「っ死ね!」


呼吸を整えることもせず吠える余裕あんのかこいつ、と垣根は考えながら一方通行を見る。
口端からだらだらと飲み込めきれなかったらしい唾液が伝わっており、熱っぽい肌にしっとりと汗をかいてとてつもなく彼が蟲惑的に見えた。
思わず彼の寝巻に手を侵入させていた。滑やかな腹を撫でながら上へと移動させ、胸に軽く触れ、先をギュウと尖らせるように摘む。ヒッと一方通行が息を止めた。ぐにぐにと摘んだまま弄ばれ徐々に固くなってきた先端に爪をたてられたりと一方的に掻き立てられる快楽に苛つきながらも震えていた声はより明確なものになり、垣根の鼓膜を刺激した。




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