センパイコウハイ垣一/学パロ
「垣根くーン明日から近寄ンねェでくれるかなァ?」
「は」
「オイ、コーヒー零れた。喧嘩売ってンのか」
動揺のあまり、プルタブを開けたばかりの缶コーヒーが手にびちゃあとかかる。取り繕うとも、一方通行はウワァという顔でコーヒーテイストになりつつある俺のジャケットの袖を見ていた。
「え、一方ちゃん、お兄ちゃん泣くぞ?コラ」
「キモい3割増しで絶好調だなオマエ」
「いやお前ね‥‥ほんっっとその絶好調の口塞いでやろうかこの野郎」
顔を近づけようとすると頬をペチンと叩かれて鼻を摘まれた。何?反抗期?と問い掛けてみるとハァ、と深いため息が一つ。
「だァから、ソレのせいなンだよソレ」
「?」
「‥‥まァ、簡潔に言うと、俺にホモ疑惑がかかりかけてンだ。オマエのせいで」
どォしてくれンですかァー?と鼻を摘まれたままグリグリと捻られる。低くなったらどうすんだ。しかし若干上目な一方通行が見れて内心にひゃりと萌えてみる。
「責任転嫁かよ」
「いやどう考えたってオマエのせいだろォが!!」
「どーどー。つかちょっとスキンシップぐらいよくね?昔っからだし仕方なくね?」
「‥ぶっちゃけ俺も自覚なかったンだけどよォ垣根くンがウゼェのはデフォだし。だがな、クラスのやつがさァ、」
一度言葉は切られ、じっくり何か深い記憶を辿るような仕草を経て、一方通行はしかめっ面で続けた。
「キス、したところ見たとか言ってきやがった‥‥」
「は‥‥!?(やばい今口に水分含んでたらおもいっきり一方通行の顔にぶっかけてた‥!!危ねぇぇ)」
「ありえねェだろマジ。アイツしばいといて正解だったわ。ア゙ー口痒くなってきたわァ‥‥」
ここで垣根センパイから一言。俺らは抜きっこしちゃう仲ですがそこに恋愛感情なんてモーホなものは含まれておりませんのでキスとか性的な接触はペニス同士以外は勿論したことありません。だよな、俺。うん。いやいや待てキスなんてオンナと散々してきたし、俺非童貞だし。男同士?でキスする予定なんてねぇよ!
「って思ってたんだけどな‥‥人生って紆余曲折」
「ハァどこ見てンだ?オマエのせいで俺の今生最大級の汚点が付けられたンですけど」
「はぁぁぁぁ‥‥」
「?」
「まあ、あれだろ。ガッコで関わんねぇ様にしりゃいいんだろ?」
「おォ、物分かりいくて助かる。じゃあ明日から垣根くンのこと見たら電信柱と同一視するよォ頑張るわ」
「そこまで徹底すんの!?」