学パロ
センパイ垣根とコウハイ一方通行
仲良し設定
「いっぱいだしたな。まーた溜めやがって」
「ンは、ふ‥‥ぅ、」
肩を上下させ達したばかりの身体を落ち着かせるため、一方通行は呼吸を繰り返す。垣根は指に付着した精液の温さに生々しさを覚えながら、その様子を魅入るように眺める。腰に回した腕や肩に埋められた白い頭から、未だふるふると反応を見せていた。
(あー‥‥なんつーか、ほんと生殺しだよなぁコレ)
一方通行の下世話をするようになってからこれで5回目くらいになる。不定期にだが、頻度は低くはない。こっちから声をかけてやることもあれば、あっちから連絡がくることもあった。
ことの発端は、この生意気な後輩である一方通行が、オナニーという行為を高校一年生まで一度もしたことがなかったことが判明したからである。昔からの仲で弟のように接してきただけあって、垣根は純粋に心配になった。
「あんまり溜めると身体によくねぇぞ?」
「抜きすぎてもハゲやすくなるンじゃねェの?」
「おい髪の毛引っ張んな」
「つゥか何時まで俺のナニ触ってンだよきもい」
「てめっ抜いてやってんのにそりゃねぇだろ!」
「ハァ?垣根くンにやらしてあげてンですゥってか別に頼んでねェし」
さっきとはうって変わったふてぶてしさに、この野郎ひどいめに合わせてやろうかとか思いながらティッシュに手を伸ばす。
確かにこれが継続しているのは八割方俺のせいかもしれない。一方通行が汚いと言って自分の性器に触りたがらないのも理由だが、根源には俺の下心が根付いている。
初めての処理の時のことは今でも鮮明に憶えている。
(え、あっあ、やだやだやっぱ要らねェ‥!!)
(あっや、や、何‥ッやだ、なンかこえェ‥!)
(ンあッ、だめ放せッ俺おかし‥‥‥う、ああだめって‥‥やあああァ!!!)
(いやーあん時はほんと可愛いかったな垣根くン垣根くンって言いながら俺に縋ってきたりボロボロ泣きついて来たり怖いとか処女じみたこといったりして」
「オイ口に出てンぞ」
「何のことだ」
「キリッとすンなきもいマジで」
「お前さっきから先輩に対する態度じゃねぇぞ」
だって垣根くンだし、と一方通行は身なりを整えだす。いつになったら年上を敬うことを覚えるのか先輩と呼んでくれるのか俺の気持ちが半分くらい万更じゃないところまで来てることに気付くのか。丸めたティッシュは空で弧を描きゴミ箱に消えた。