総悟の甲高い嬌声とじとじとの粘膜とで、くらりと思考が滲んでは、頭が真っ白になる刹那。どくどくと放出する精液を総悟の、所謂下のおクチに呑み込ませる。
俺の膝に乗ったまま、首に腕を巻き付けながら余韻に陶酔する彼の肩の向こうは、現役高校生でも勝てそうにない青空だった。


「総悟、汗かいたな」

「ひゃ !」

ちゅう、と汗ばんだ首筋を食むと塩の味が広がる。そのまま舌先でツーっと降下して、さっきの交わりで付けた鬱血の痕を愛でるように甘噛みする。

「ひじか たさん…っ、」

「 んー」

「待って…イッたばっか、あう 」

「俺だってそうだよ」

「…っタイム、10分くらい我慢しなせ、 」

「お前は我慢出来んのか」

「…寝やすから、肩かりまさ」

ぽす、と形のいい頭が寄りかかり重さが加わり、それが愛しさを産むと感じるだなんて自分はどこまで酔い痴れているのだろうか。
しかし今日は機嫌が優れているようで(第二ラウンドも約束したし)、手を伸ばした煙草はいつもより旨く感じることだろう。総悟との口付けで残った甘たるこさがなくなるのは残念なことこの上ないが、スイカに塩をかけて食らう行為同様、一層旨くなるのではないかと俺は思うわけだ。
しかし総悟が煙草を上回る日が来ようとはなぁ――
ふうっと耳に煙を混ぜ込んだ息を吐くと、丁寧に罵声で返って来た。これもまた、甘いさえずりに変わるのかと思うと俺は口角が上がるのを抑えられないのだった。

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