!)現代パロ
沖田が援交少年

title:もうあきた












総悟!!

ネオンが不気味に光る歓楽街で俺はあの人に呼び止められた。一緒にいた名前も知らないおにいさんはポカンと口を開けてて、俺は隣で困ったようにはにかんでみせた。半分は嬉しさ。あの人に名前を呼ばれたのが嬉しくて。

「あり?土方さんじゃねぇですか」

「総悟‥‥!お前っ‥‥」

隣のおにいさんは口を開けてるけど、土方さんは目を見開いていた。前屈みで息を切らせて、前髪が乱れちゃって、大嫌いなはずのけんこーサンダルなんて履いて、そんなになってまで俺を追い掛けてくれたのだろうか。
今にも怒りだしそうで泣き出しそうな土方さんに腕を引かれ(尋常じゃない強さだった)おにいさんを睨み付けて、行くぞと足早に歩きだした土方さんは暴君のようだった。俺はおにいさんにごめんなさい、と口パクで一礼してから手を振った。お金はまだ貰ってなかったから別れるには充分の挨拶だったと思う。

「土方さんも、こういうところよく来るんですかぃ?」

軽い口調で問うと何も言わない代わりに強い力で返された。
暗い路地裏を通って、ああこういう人気ないところでするのが好きなのかなと考えているうちに抜けてしまう。何処へ向かってるんだろう。
だんだん歓楽街の灯りが減っていきこの時間帯に相応しい閑静なパーキングエリアに入る。ああ車か。

「乗れ」

怒りを押し鎮めたような、低い声だった。

「土方さん」

土方さんは無言で席に座る。俺は敢えて助手席に乗る。

「土方さん、聞いてくれねぇんですかぃ?俺が、何してたか」

「‥黙れ」

「まあ言わなくてもわかりますよねィ。土方さんは俺よか何歳も年上なんだから」

「黙れっつってんだよ」

「あのおにいさんすっげビビってましたねィ。見やしたあの顔?ぜってぇセックス不馴れの短小ヤローだぜ」

「総悟!!」

勢いよく伸びてきた手に襟を掴まれる。暗いせいで顔が見えないがオーラで空気で土方さんの表情なんか手に取るようにわかる。

「ねぇ、土方さん。もういいでしょう?」

『俺は、お前を汚したくない』
あの時のことをこの人は覚えているのだろうか。

「俺は、充分汚れやした。アンタが、俺に言ったこと忘れてませんよね?俺すごい悩んだんでさ。どうしたらアンタに抱いてもらえるかなって。でも俺ホモってわけじゃねぇから誘うのもやだし、変な目で見られるの嫌だったし、いざってときやっぱり拒絶されたりするのが怖かったし、乱暴でもいいからなんの背徳も干渉しない自然なセックスがしたくて」

呆れ果てたように脱力し手が放れていく。最早怒鳴る気力もないんだろう。俺はパーカーのジッパーに手を掛けた。
冷えた手をとり口へ持っていく。骨張った俺の大好きな指を愛しげに口に含んで愛撫する。舌を這わせてわざと水音をたてて、アンタのせいですぜ、と挑発するように囁く。今度はぐっと指を口に入れられ口内を撫で回される。そしてそのまま引き寄せられ、熱帯びた舌を絡ませられた。そして、

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