「卑怯極まりない!雉鍋にして食ってやりたいぐらいムカつく!」
バシバシと机を叩いてキーキーと金切り声を上げた名無しにボルサリーノは至極面倒そうに顔をしかめてため息を吐く。
クザンに真っ正面から文句を言いに言ったのだが、いつもの調子でのらりくらりとかわされてストレス発散するどころか更にストレスを負わされた。クザンこそまさに裏ボスに違いない。
道理でセンゴクがショボい感じがするのだ。
「オォー、随分と物騒なことを言うねェ。センゴクさんの耳に入ったら凄いことになるんじゃないのかい」
「大丈夫!センちゃんはもうダチだからマジ超ダチだから!だってもう3回ぐらい喧嘩してるからね!」
怖いねェ、と他人事のように唇を尖らせて呟くボルサリーノだが、実際怖くもないし興味すら薄そうだ。
こんなタイプよりもセンゴクみたいに真っ正面からぶつかってくる方がまだわかりやすくていい。
センゴクは短気で変人だが、根は世話好きなのだろうと思う。
じゃないといちいちあんな風に他人に対して熱くはなれない。まあ、センゴクがあんな感じだからこそ大将達がわりと冷めているのだろうが。
熱くなーれ!
「ちょっと今思ったんだけどさ……ボルサリーノ熱くなリーノ!ってどう?」
「頭ぶち抜くよォ〜」
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