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「トリックオアトリーっ!」
「アイドンノウイングリッシュ」
「あっちょっ」



日曜の朝からインターホンを連打して俺の睡眠を妨害した犯人、なまえ。ドアを閉めようとすると隙間に足をねじこまれ、怯んだ一瞬の隙に玄関に入られてしまった。えげつない



「トリックオアトリート!!悪戯させなきゃお菓子をもらう!!」
「なんか違くない?」



だいたいハロウィンには仮装がつきものでしょ、なまえ制服じゃん。なまえを見ると、俺の考えてることがわかったのかなまえはニヤリと笑った。



「コスプレ期待してんの?ねぇねえ」
「してない」
「しょうがないなあ」
「してないって言ってんじゃん」



スクバに手をつっこんで、ふにゃんにゃんとガムのCMの歌を歌いだすなまえ。…展開読めてきたぞ、どうせ猫耳出してつけるんだろ?



「噛むとふにゃ、あった!じゃーん装着!」
「って猫耳じゃないのかよ!!!」
「はーいボクミッキー」
「似てるし!!」



つーかその「ほらほらどう?似合ってるでしょ?」みたいな顔ムカつくから止めろ。この前TDLに遊びに行ったときのアレを装着しているなまえにため息をつく。あとそれミッキーじゃなくてミニー



「トリックオアトリート!」
「お菓子あったかな」
「いちごパフェでもいいよ」
「奢らせる気か」



なおもトリックオアトリート!とうるさいなまえをどうしようか考えていたら、台所に昨日もらったポッキーが。…いいこと思いついた。



「お菓子ほしい?」
「あんの?!」
「欲しい?」
「うん!」



ポッキーを後ろ手に隠し持って、ゆっくりソファーになまえを押し倒す。青ざめたってもう遅いよ



「はい、ポッキー」
「つ、つつつ綱吉!」
「え?食わないの?」
「普通のポッキー、とかないのかなあ?…なーんて」
「俺が口つけたポッキーは食えないのかー悲しいなぁ、悲しすぎて手がすべるー」
「ひあっ」



太ももに手を滑らせるとなまえが真っ赤になった。頭にはミニーっていうのが若干萎えるけど。



「悲しいなあ」
「たっ食べます!食べます!」
「途中で折ったら脱がすから」
「!!」
「ハロウィン楽しいね、なまえ」
「〜っ!」




101031 chikura


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