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ソファにだらりと寝そべる。冷たい革に沈む半身、キッチンでは彼女がコーヒーをいれている。歌う声が聞こえた。あれは寝る前にみた映画のテーマソングか。窓からそそがれるやわらかな日差しと心地よい風。ああ、いい天気。せっかくのお出かけ日和にあえてどこにも出かけず二人でいるっていうのもなかなか贅沢だ。テレビをつけたがめぼしいものがない。プツン。いつの間にか彼女の声は鼻歌に変わっている。



「なあに」
「ん?」
「ニヤニヤしてたから」
「そう?」



してたよ〜とクスクス笑いながらマグカップを差し出され、ありがとう、礼を言って受けとる。彼女が自身のピンク色のマグカップに砂糖をさらさらと入れるのをぼーっと見ていると視線に気づいた彼女ははにかんで微笑む。ああ、幸せだなあ



「ねえ、」
「なあに?」
「今日は良い日だね」
「ふふ。変な精一さん」
「…ねえ、」
「はい、何でしょう」
「結婚しようか」



すんなりと言葉が出た。彼女は状況が飲みこめていないのか口をぱくぱくと動かして目を白黒させている。俺も内心驚いてるよ。でも言葉にしてわかった。俺は君といると幸せな気持ちになる。おかしいよね、中学のときから一緒にいたのに今頃気づくなんて。すごいことだよね、幸せじゃないときだってあったのに、それを忘れさせてくれる程君といると幸せを感じる。聞き飽きたかもしれないけど君のこと好きなんだ。俺はこれからもずっと君と幸せでいたいから、だから、



「結婚しよう」



明日は出かけようか。もし雨がふったら綺麗な水色の傘をさして、手をつないで、ダイヤのついた可愛い指輪を買いに行こう。



my girl





110605 chikura




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