ガールミーツホスト | ナノ
「まりあちゃん!」
「京子さん!!」
談話室に入ると、真っ先に京子さんが駆け寄ってぎゅうと抱きしめてくれた。優しい香りがする
「まりあちゃん!心配してたのよ、頭痛くない?襲われなかった?」
「(おそわれ…)だ、大丈夫です」
「ここに住むことになったのね」
「はい、よろしくお願いします」
「ふふっこちらこそ」
やっぱり京子さん美人だなぁ
「とりあえず座って」
京子さんに手を引かれてソファーに座るよう促さられる。部屋には山本さん、獄寺さん、沢田さんに京子さん。
「ランボとお兄さん、クロームは?」
「寝てるんじゃね?」
「獄寺くん、起こしてきて」
「…あの馬鹿共!」
ちっと舌打ちを一つして、獄寺さんは談話室から出て行ってしまった。
「あの…京子さん、」
「なあに?」
「ここって何人住んでいるんですか?」
「そうねえ…あと5人くらいかしら」
「雲雀と六道はどこにいるかわかんねーけどな!」
「?はぁ…」
ここは宿舎みたいなものなのかな。みんなホストさんだよね…たぶん。ってことはさらにイケメンさんがいるということ…?
「まりあ、お腹すいてない?」
「大丈夫です、(ぼそっ)……というかもうお腹いっぱい…」
「ボス…、呼んだ?」
「クローム」
小さめの綺麗な声が扉のほうからして、振り向くと少し個性的な髪型をした綺麗な女の人が立っていた。
「…っ!(び、美人さん!!)」
「その子…?」
美人さんの少し青みがかった綺麗な瞳が向けられる。
「中村まりあとい、います!お世話になります!」
「………っ」
「あっ」
クロームさんの頬がみるみる真っ赤になって、部屋から走って出て行ってしまった。もしかして…嫌われ…
「あれがクローム髑髏。うちのスタッフの一人ね」
「(嫌われてしまった…)」
「少し人見知りで恥ずかしがり屋なんだ」
「そ、うですか…」
美人さんに嫌われるとショックも大きい、悲しい。肩を落としていると、ばたんと大きな音がした。
「お兄さん…扉はもっと丁寧に
「極限家出娘はどこだー!!!」
びくうっ
きょろきょろと周りを見回している男の人と目があって、男の人がずんずんと近づいてきた。え?!え?
「俺は笹川良平!極限ホストだ!」
「(笑うとこ?)」
「よろしくな家出娘!!」
ああなんか猫娘みたいになってる…、そして肩つかみすぎです痛いです
「ちなみに京子のあね、違った兄だ!!!」
「え、ええええ!?」
「自己紹介も済んだことだ、俺は寝る!」
ぱっと手を離してわっしゃわっしゃ頭を撫でられた。にかっと笑顔を向けてまた扉を派手に開き出て行く良平さんの背にぽつりとつぶやく。
「ご、ゴーイングマイウェイ……」