「で、これが天御中主神といって、一番最初に生まれ、この世界を作ったとされる神だ。
 世界そのものと言う奴もいる。日本書紀にもちょろっと出てきたハズだ」

前回から引き続き、不破に別天神+αの解説をしている。

「次が高御産巣日神。日本書紀では高皇産霊尊。
 ムスは生成の意、ビは日または火のこと。ムスビで生成の意とする者もいるな。
 ざっくり言うと高天原系を作った。
 で次が神産巣日神で〜……






 …ということ。
 一気に言ったが何か質問は?」

解説している間にわらわらとギャラリーが集まっていた。
気付いたが面倒だからスルーしておいた。
で、そのギャラリーの中からスッと手を挙げる奴がいた。
スルーした。

「あの〜天…」

言葉は途中で止まった。
私が手に持っていた棒を投げたからだ。
綺麗に額に当たった。

「…雨箕さん、手を挙げている人がいますが…」
「私は不破に解説していたのだ。他の奴にはやっとらん」

ザワリ、と周りがなったが無視した。
肝心の不破だが、悩んでいるだけなので無いと見なした。
バキバキと伸びをして、食堂へ急いだ。
もうすぐ夕飯の時間だから手伝わねば。

「あぁ、そうだ。
 いい暇潰しになった。礼を言う」












〜解説的なもの〜
天御中主神…アメノミナカヌシノカミ
高御産巣日神…タカミムスビノカミ。高皇産霊尊も最後がミコトになるだけで同じ。
神産巣日神…カミムスビノカミ

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