無関心でありたいのにいられない | ナノ


▼ 一週間ほど経ってから


どうもこんにちは。多上みさきです。

私がこちらに来てしまってから七日が経とうとしています。
痛々しい視線を除けば生活にも慣れました。
やはり課題があるのか上級生が貼り付けた笑みをして寄って来ます。

ぶっちゃけ気持ち悪ぃ。げふんげふん…。

さて、三食付でお邪魔させて頂いているので私は事務の仕事をしています。
少年Kがドジすぎて少々怒る事もありますが何故だか憎めません。

え?敬語の理由?
全員に敬語で接していたら癖になったんだよ。仕方あるまい。
だから心の中では敬語になったり素になったりします。
あれ、これ誰に言ってんだ…。

「多上さーん」

少年Kが書類を手に走ってくる。事務の仕事か。

あ、あれ転ぶな。
3、2、1、…ズコッ
カウントダウン通りに少年Kが転びました。
ワォ。予知能力あるのかな、私。

とりあえず少年Kに駆け寄る。
書類は無事だ、安心した。
少年Kを立たせて書類の内容を聞く。
どうやら各委員会に届けなくちゃいけないらしい。いやまぁそれはいいんだ。

どうして「手渡して」欲しいと言った。
どうして「手渡して」を強調した少年。
以前私が委員長の部屋に投げ入れたのがそんなに気に入らないか。あれは気づかず尻に敷いた奴とかお茶こぼした奴が悪い。
それともそんなに生徒とエンカウントさせたいのかそうかそうなのか。

たが真実がわからずともこちらはお世話になっている身。強くは出られない。

「わかりました」

そう言って無愛想に書類を受け取った。






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