無関心でありたいのにいられない | ナノ


▼ 四年生、対話

私の髪は女性にしては…まぁないがしろにしている方だろう。
それでも決して悪くはないはずだ。

「多上さんが男性だったら…ね?」

…この野郎。

「女性としてはダメだよ?もうちょっと…」
「わかりました以後気をつけます」

どうして四年生のトコ行った早々斉藤に会っちゃったんだ。
全くもって運が無い。不運委員会並みにツイてない。

顔見た途端に髪トークを始める斉藤も斉藤だが。

適当に返しといたらそこで止まったから良しとしよう。

「あ、多上さん」

で、斉藤から解放されたと思ったら来る綾部。

「そこの三木と滝は」
「BGM…背景音です」

そう。実は先ほどから田村と平が例の自慢合戦を繰り広げている。
全てスルーしているが。

「聞いてますか多上さん!」
「聞いていますよ平さん」

嘘だけど。
状況を把握したらしい綾部は二人を無視して私の近くにやって来た。

「多上さんって割とターコちゃんに落ちますね」
「考え事をしながら歩く事が多いので」
「縄梯子掛けるこちらの身になってくださーい」
「いえもう毎度毎度ありがとうございます」

綾部とかそこら辺には落とし穴に落ちる度にお世話になっている。
残念ながら私の中では
落ちない努力≪考え事
なのでこれからも多大なお世話になるだろう。

噛み合っているような噛み合っていないような会話をそのまま綾部と続けていたら斉藤に苦笑された。
本人達が何となくわかればいいじゃないか。
綾部も特に気にしていないみたいだし。


「…そろそろ失礼します」
「ターコちゃんに落ちないよう気をつけてくださーい」

四年生もまた平和的に終了。








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