無関心でありたいのにいられない | ナノ


▼ 推理:自己分析

孤児少年の所に行く予定だったが、どうにも気が進まず、行かなかった。

本来の性と性格の乖離が起こっているとしたら。
本来の性が「優しい」だとしたら。

性格だけで考えていた死んだ理由も見えてくるのだろうか。



学園長先生が私を「優しい」と言った時、私は何を言った?

「誰も悪くないのはわかっています」

孤児少年に私の事を話している時も言った気がする。

「…そう。誰も悪くないんだ」

自分を殺そうとしたり除け者にされたりするんだ。
普通の人なら怒ったりする内容なのだろうが、私は色々と諦めやすい。
故に怒り出すことはなかった…。

いや、諦めが早いとその時々の感情は消えるのだろうか?
消えるのならそこまでだが、消えないとしたら?
負の感情はどこへ行く?
感情とは溜まるものなのだろうか?
……………。


諦めもプラス思考というか曲解すれば相手の意見を尊重する、になるだろう。
つまり「優しさ」に。

あの当時、私はどこにも心の依り所がなかった。
自分では何も感じなかったが、心の奥底で孤独感もあったのかもしれない。
でもそれは決定打に欠ける。



だとすればさっき考えていた私の「優しさ」だ。

優しいが故に溜まりに溜まった負の感情の行き場がなく、結果的に自殺という形で爆発した…のだろう。
言ってしまえば、私は私自身の優しさに殺された。

爆発した時期が友人に裏切られ、相談する相手がいなくなった時期だったのだろう。
そのタイミングの悪さも一因だ…多分。


この解答が、一番自分の中にストンときた。


優しいというのは褒め言葉でよく使われるが、その度が過ぎて私は死んだ…。
何とも皮肉な話だ。
何事も中庸が良いと言われるが正にその通りだ。
優しさも一つの残酷な解答と成り得るのだから。


少年、今ならば君の問いに答えられるだろう。
私は悲しくて淋しかったけれど、それでも周りを恨む事ができなかったんだ。










みさきさんは筋道立てて考えるより、色んなことをポコポコ考えるタイプ。

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