無関心でありたいのにいられない | ナノ


▼ Re:用具委員会

珍しく私の願いが通じたのか山村少年はいなかった。
よかった。

さて…………


誰に渡そうか。

渡せる人が誰もいなくなったよ。
どうしようか。

だが天は私を見捨てていなかったようだ。

「あ、天女様こんにちは」
「黙れ無駄な決断力」

はい、つまり神崎少年を見つけたんです。
あとは富松少年に届け、ついでに書類を渡すだけです。

「ちょっとついて来てくだ…いや、引っ張るんで他の所行かないでください」
「はい!どこ行くんですか?」
「あなたを富松さんに届けるんです」
「え、俺別に作兵衛に用ない」
「あなたが無くともあちらにはあります」

先の一件があったからか、神崎少年は以前のように私を怖がらない。
故にお互い楽に会話してる。

無関心…できてねェ…。

孤児少年が言った通り結構難しいな。
いやでも迷子組は仕方ない。
放っておくとどこ行くかわからんし富松少年が胃痛になっても困るし。
(いや何が困るって訊かれちゃあ何もとしか答えようがないが…)

「あ、作兵衛〜!」

神崎少年が手をブンブン振り、縛られた次屋少年を伴った富松少年がやってきた。

「お届け者です」
「すみません、ありがとうございます」
「ついでというか、用具委員会への書類が…」
「え、食満先輩は?」
「ああ…うん……なんだよ」

?マークを浮かべながらも富松少年は書類を受け取った。

さて、次行きますか。







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