無関心でありたいのにいられない | ナノ


▼ 作法委員会・再応

一番上が作法とか嫌がらせ以外の何でもないじゃねーか。

渡す人を消去法で考えてみる。
この前暴言もどきを吐いちゃったから立花少年却下。下級生私のライフが0になるから却下。
そうなると……綾部少年か。
妥当だろうが、本人がどこに居るのか検討がつかない。
私の中のイメージでは落とし穴掘っている以外ない。

じゃあ競合区域行ってみようじゃありませんか。





行ってみた。
しかしいなかった。
そして戻ろうと思ったら落とし穴に落ちた。
何これイジメですか。

今日厄日なのかなぁ…というか一番最初作法の時点でついてねぇ。
…あ、そうだね一番最初だったねこれ。他の委員会どうやって渡そう。

「誰かーいませんかーいたら殴…ゲフンゲフン」

今回は純粋に出して欲しい。
前みたいに鬱憤晴らすワケじゃない。

「あのー私助けなくていいんで書類だけでもお願いしまーす」
「おやまぁ、今日は叫ばないんですか」
「はっ?」

上見たら綾部少年がいました。
お前さっきまで探していたのにいなかったろ。どうして私が落とし穴掛かると湧いて来るんだ。
いや、それより今何と。

「え?あれ聞いて…」
「聞いていたも何も縄梯子掛けてあげたの僕ですしー」

まじかよ。
こんなところで犯人判明。

「ちなみに作法委員は皆バッチリ内容まで聞いてまーす」

オワタ\(^p^)/

え?何あれ聞いちゃったの。
下級生に口悪いの聞かれちゃったよオイ。
上級生という可愛げのないガキは別にいい。

…で、どういう反応が正解ですか先生。

「…すみません書類を救出して私を埋めてください」
「あ、立花先輩」

スルーしやがったコイツ。
てか立花少年いるのかよこっち来んな。
穴の中からじゃ綾部少年が後ろを向いているのが見えるだけだ。
それで何か話し始めちゃったよ放置ですか放置ですね。

しばらくして声が止み、綾部少年がこちらを見た。

…その隣に立花少年が立っているんですけど。









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