無関心でありたいのにいられない | ナノ


▼ 次の日の朝食の席にて

あの後、私は無事部屋に戻り、二度寝した。
朝はちゃんと起きられた。問題ない。
風邪も引いていないようだ。

さて、昨日夕飯食いっぱぐれてお腹減ってるし食堂行くか。

…そう。お腹が空いていたから私は忘れていたのだ。今までずっと気をつけていたことを…。




思い出したのは食堂に着いてからだった。
この時間は生徒のラッシュ時間帯じゃないか…!!

よし出直そう。踵を返した時、

「あ…天女、様…」

呼ばれた。そしてなぜ呼ぶお互い無関係の方がいいだろ少年。
呼んだのが善法寺少年だから多少は、多・少・はよかったものの、もしこれが立花少年とか鉢屋少年とか…昨日私が毒吐いた相手か。その人達だったら完全にまた毒吐いて逃げてたわ。

で、呼んだということは勿論用があるんだよな、ん?

「あの…すみませんが昨日…」

あるのか。てっきり条件反射的に言ったのかと思った。
それにしても「昨日」?猪名寺少年を介して渡した事に関するクレームか?

「夕飯前に叫んでました…?」
「へっ…?」

善法寺少年は普段どこにいる?医務室だ。
落とし穴のあった所は?医務室から決して近くない。
つまり?そんな所にまで聞こえていた。

「あ、あの…内容までは聞こえなかったんですが…」
「や、やややだー聞こえてたんですか、いやはやお恥ずかしい」

おもくそ棒読みで言ってやりました。

善法寺少年よりも近い位置にいた人は絶対内容聞こえてたよおもくそ口悪いの聞かれたよいやだって穴の構造的に音って上行きそうじゃん横行くとか思ってなかったんだよ何それともそれをも上回る音量で私は叫んでいたんですかそうですかそうですね

こんな脳内でも口はちゃんと言ってくれました。

「あはははははもしかして縄梯子掛けてくれたのもあなたですか?」
「え?…いえ、違いますが…」

「落とし穴に落ちたのですか?」とまで訊いてきた。
まじかよ。






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