無関心でありたいのにいられない | ナノ


▼ 会計委員会の場合

会計・・・ってアイツだよな。COAだよな。
面倒だから少年Cと呼ぶことにしよう。


少年Cの私の中のイメージとしては、話すと一番面倒そうだが話さなければ中在家少年の次に楽そうだ。
あちらはこちらを毛嫌いしているだろうし。

それにしても聞いてくれよ、ジョージ。
書類を渡すのは上級生にしたいと思うようになってしまったよ。
理由?別に上級生がいいからじゃないからね、
  下級生に怯えられるのがすごく傷つくからだよ。
猪名寺少年のように相対しているときは仕方ないと思うよ?
でもさぁ・・・同じ空間にいるだけだったりチラッと見かけたりするだけで怯えた顔されんのは傷つくんだよ・・・。
誰だ今『傷つくことなんてあるんだ』とか言った奴。出て来い。
とにかく言いたい事としては・・・

上級生と下級生の態度が逆だったらいいものを・・・。


って思ってるときに限って下級生に会っちゃうものですよね、ハイ。
前から来るのは加藤少年、私の手には会計委員会への書類。
これは渡すしかないが拒否られたら私のライフが大幅に減る・・・!
どうする!?アイ○ル!?

ちょ、目の前まで来たよ。
仕方あるまい・・・!!

「あの、」

あぁ〜声かけちゃったよ。
加藤少年ビクッてなったよ。
私のライフがもう0だよ。

「は、はい・・・」
「・・・君のところの委員長に渡しておいてくれ」

新発見。
ライフが0になるとみさきは敬語が取れる。
いやはや加藤少年にとっても私にとってもメンタル的に非常によくない。
ごめんね少年、怖がらせて。
そうしてまたぺたぺたと廊下を歩き出す。

残りは体育と火薬と学級うんたらかんたらか。
部屋に投げ入れだったらとっくに終わっているものを。

「あ、あの!」

後ろから加藤少年が呼び止めた。
「委員長に渡さなくていいんですか」は聞き飽きたからな、少年。


「お、お仕事お疲れ様です!」


「では!」と言って加藤少年は走っていった。

「お仕事お疲れ様です」か。
・・・私相手に話しかけるなんて加藤少年も怖かったろうに。
それでも言って来るなんて加藤少年良い子過ぎる。
そういえば疎まれる事はあっても温かい言葉はもう長い間掛けてもらっていない。
私の涙腺がもう少し緩かったら多分さっき泣き出していたろう。


「・・・よし!」


気合を入れなおして私は次の所に歩き始めた。
それにしても加藤少年イケメンすぎる。




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