【黒赤】happiness

ジャンプショップで発売された手ぬぐいネタ。
黒子が赤司くんのズガタカ手ぬぐいを大量に買い溜めしたよ。
notヤンデレ。yes変態。
ひたすらに下品です。R指定ではありませんが、露骨な表現はあります。
続く予定。





最近、赤司君の様子がおかしい。
部活が終わるといつもそわそわしている。赤司君はポーカーフェイスだから普通じゃ気付かないけど、洞察力に長けているボクには分かる。
「なにかあったんですか?」
「ん?いや、問題無いよ。ありがとう」
そう言うと思ってました。それでも聞かずにはいられません。キミの苦しむ顔は見たくないから。
キミの心の一欠片でも、ボクに与えてはくれませんか?



「黒子、お前だったのか」
部活の後に居残り練習をしてロッカールームに戻ると、赤司君が声を掛けてきた。
「残っていたんですね」
少し驚いたけど彼が居るのは、まぁ、予測の範囲内で。むしろ今までよく会わなかったと思う。
ロッカーの扉を閉めて振り返ると赤司君は想像より冷静な表情だった。
取り乱すとは思って無かったけど、ちょっとくらい動揺して欲しかったです……
「もっと早くに疑うべきだった。ここは一軍専用なのだから、誰もが気軽に出入り出来る訳ではない」
ロッカーに寄り掛かるボクに一歩一歩詰め寄ってくる赤司君は凛としていて格好良かった。
「お前が人一倍練習熱心なのは素直に認めていた。だからこんな形になるのは残念だよ」
不機嫌に眉を顰めていても綺麗な顔立ちは歪まないから見蕩れてしまう。
「黒子、『俺の』ロッカーから離れるんだ」
「はい」
特に抵抗する理由もないし、ロッカーから離れた。
赤司君は横にずれたボクを一瞥して自分のロッカーを開ける。
中に何が有るかなんて分かっているのに、それでも赤司君は開けた瞬間、少しだけ、本当に少しだけ顔を顰めた。その表情にボクの下半身が疼く。
「俺は、お前に嫌われていたんだな」
あぁ……何を言っているんですか、赤司君。そんな傷付いた顔をしないで下さい。ボクの心臓が壊れそうです。
「何故ですか?」
「何故?それは俺が聞きたいよ。俺はお前に特別目を掛けた訳ではないが、それなりの信頼を得られていると思っていた」
「ボクは赤司君を信頼しています。いえ、そんな言葉じゃ足りません」
「じゃあなんなんだこれは!」
赤司君は珍しく声を荒げて、ボクがロッカーに入れた手ぬぐいを突き出してきた。赤司君の顔がプリントされている手ぬぐいには白い体液……もとい、ボクの精液がべっとり付いている。そんな風に掴んだらキミの手が汚れてしまいます。でも正直興奮します。
「さっき、言葉じゃ足りないと言ったじゃありませんか」
頬が緩むのを抑えられない。心臓は激しく脈打ち、息があがる。
「それほどに俺を嫌っているのならハッキリ言ってくれ」
「さっきから嫌うとか信頼がないとか意味が分かりません!ボクはこんなにもキミが好きなのに!!」
「は?」
赤司君!なんて顔をしているんです!そんな呆けた顔、貴重すぎて録画したいです!!
「キミが感情は秘めろと言ったから、ボクはこの気持ちをひた隠しに押さえ込んでいました。でもそれは日に日に膨らんで、もう自分でも抑えが利きません。キミに触れたくて、キミに触れられたくて狂いそうです」
「嫌がらせじゃ、ないのか?」
「求愛です」
戸惑いを隠せずにいる赤司君に跪いて、使い込まれたバッシュのつま先にキスをした。
僅かな反応と深呼吸をする気配。
「気持ちはありがたいが、俺に男色の気はないよ」
「ボクにもありません」
上目遣いに見上げると赤司君の顔はいつもの完全無欠な王様の仮面を着けていた。
「そう……なんでも良いが、部活に差し障りがないよう自重してくれ」
「はい!」
そうやってキミは自分を殺すんですね。だからボクが図に乗るんです。

それからも毎日ボクは赤司君のロッカーにザーメンまみれの手ぬぐいを入れている。
犯人がボクだと分かってから、赤司君は丁寧にもドロッドロの手ぬぐいをボクのロッカーに返してくれるようになった。
赤司君はボクを拒まない。
それでボクの精神が保たれるなら、それで部の安定が図られるなら、安いものだとでも思っているのだ。
キミは本当に気高い人です。
本当、罪深い程に。


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