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朝、慶次より早く起きて身支度をする。そうして、朝市から帰ってきた捨丸と共に朝餉の準備をする。岩兵衛が汲んで来た水を鍋に入れ、味噌汁の用意をする。今日は揚げ豆腐入りだ。おかずは何にしようか。
米が炊き上がる頃、いいにおいだなぁ、と慶次が起きてくるのだ。

「ごくろうさん」
「名前が手伝ってくれるから助かりますよ」
「うむ、前より美味くなったな」

旦那、それはどういう意味でい。口を尖らせる捨丸に、ケラケラと笑った。
四人で食事を終え、水場で下げた器を洗っていると、捨丸が隣へやって来た。洗ったものを拭いながら、彼は溜め息をついた。首をかしげてみせると、いやな、と口を開く。

「旦那の言う事ももっともなんだよなぁ」

意味が分からず今度は逆に首を動かす。プッと彼がふきだした。鶏みたいだと言われ、失敬な、と眉を寄せた。

「飯がな、美味いんだよ。ううむ」

どんな味付けしてるのか今度教えろよな、と言う捨丸ににっこりと笑って返した。
現代の味は、なかなか彼らに好評、らしい。




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