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目覚めた時、とにかく体中が痛かった。身を起こすのも一苦労で、そうして初めて、自身の体が怪我だらけであるのと、周りが木々に囲まれている事に気付いた。
ここ、どこ。さっきまで自分はアスファルトの道を歩いていたはず。バスを降りて、横断歩道の前で、赤信号になったから立ち止まって。頭が酷く痛む。そして、そうして。
そこまで思い出して、こちらに近付いてくる音に気が付く。地響きのような音はどんどん大きくなる。目の前にザッと飛び出した大きな影を見て、これは馬の蹄の音なのだと理解した途端、体を走った激痛に再び意識を手放した。






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