学級委員長委員会委員長 >> の ふっふっふー。超幸せ絶好調な都竹くんでーっす。 聞いて聞いてー、あのなー、昨日さー、三郎がなー、俺のものになってくれたんだー。 あははー。俺が何年も前から待ち望んでいたものが、今俺の手の中にあるんだ。 こんな時代でさ、これってすっごく恵まれたことだと思うわけ。 だから俺はこの幸せを全力で満喫して、ちょっとばかりわけてあげようと思う。 はい、半分嘘ですね、わかります。俺の優しさには下心が含まれる場合が多いですよ。 尾浜には俺が全力で威嚇したし、久々知は俺の名前を出した三郎と軽く揉めたと聞く。 後は竹谷と不破とは、俺は直接的にも間接的にも一悶着起こしていない。 まぁ、俺が天女サマと超絶不仲なことは学園内部じゃもはや知れたことだから、嫌われたとは思うけど。 で、だ。2人が揃っているなら2人を相手にするほうが好ましい。 揃っていないなら、優先して相手取るべきは考えるまでもなく不破雷蔵だ。 だって俺は不破くんから三郎を奪っちゃったからね。ちょっとくらい優先してあげないと。 それにほら、先に忠告しておいてあげたら、後から俺に憎むにも自分が悪いってなるし。 三郎はもうあいついらないって言ってたからさ、これで心変わりしても問題なし。 順序がちょっとおかしいけどなんとでもなる。大雑把上等だよ、まったく。 俺って頭いいよなー。ついでに性格悪いよなー。 「で、何か御用ですか」 あ、笑えるくらい嫌がられてる。割と親しくしてたんだけど、面影もないくらい嫌われている。 まぁこんなことは想定内だし、ぶっちゃけ別にどうでもいいけど。 「いやぁね、先輩としては後輩が三禁に溺れて後で泣くのを防ぎたいわけ。わかる?」 「……はぁ、」 うっわ、凄い面倒臭そうな目で見られてる。 もしかして俺って学園長先生をこんな目で見てるときあった気がする。 今度からくだらなすぎるとか思ってもちょっと優しくしよう。 「もしも、お前がこの後も忍者を目指して学園にい続けるってんなら、いいこと教えてやろうかと思ってな」 あぁ、反対意見は認めないんだぞ。 だって俺がここでちゃんと言わなきゃ、後で言い訳の理由になるもの。 ごめんな、一等大切なものはお前じゃないから。 下心入りの優しさでさえ、お前には向けてやれないよ。 だからさぁ、ちゃんとそこでちょっとお待ち。 簡単に纏めるし、聞き流してもいいから。 「では忍者の三禁についてひとつ。この禁はそれそのものじゃなくってそれに溺れることにかかっている。 恋をする? どーぞ、ご自由に。金が欲しい? ふーん、頑張って。酒が好き? へーえ、お好きに。 ある程度なら免疫をつけるのに役に立つんだろ、ならばよし。だがそれに溺れてどうするよ、ということ。 三禁なんざ基本原則もいいところだろうが。取り返しのつかないことになっても俺は知らないぞ。 そんなもん5年にもなって克服できてねぇんだったら、悪いことは言わねぇ、忍たまなんざやめちまえ」 ってゆーのが、先輩から後輩に対して忠告ひとつ。 あぁ、気にならない? そう、無自覚かい。いいよ、お忘れなさい。 だけれど、いつか来る日に思い出してくれよ、俺が一度忠告したということをね。 俺が三郎を奪ったと、お前が三郎を失ったと、気付いたそのときに。 すべてが手遅れになってから、俺を憎む前にちゃんと思い出すんだよ。 あっはっは。勝つのは俺だよ。だって俺はすっごく一途だもの。 あーゆう面倒な子はね、重すぎるくらいに想い続けなきゃ駄目なんだよ。 前頁 / 次頁 |