カチャカチャとベルトをはずし、張りつめた自身を取りだした。
オリの膝を掴んで大きく広げ、自身を宛がう。

ぬちゃ、と粘着質な音が聞こえた。


そのまま覆いかぶさるようにしてキスをしながら、中へ自身を沈めていく。


「っぁああ…!クラサメさんの…入って、くる…っ!」

「……っ、は…」


ずぶずぶと飲み込まれたソコは、熱くてぐちゃぐちゃで、でもぎゅうぎゅう締まって。

あまりの快感に、私は背筋を震わせた。




腰を動かし始めると、オリは悲鳴のような喘ぎ声を奏でた。


「あ、ぁあ!っ、好き…、クラサメさん、好き…っ…!」

「オリ、オリ……好きだ、…っ…」


感情のリミッターが振り切れたかのように、訴える。
本当にどうしようもない。

好きだ好きだ好きだ、それしかない。

目の前にあるものが愛しすぎて、私の頭は狂った。


いや、溺れたときから狂い始めていたのかもしれない。



お互いの立場の溝を埋め合うかのように、2本のひもを堅く硬く結ぶように、抱きあった。
キスをして、指と指をからめて、気持ちを共有する。


止まらない、もう止められない。







痛いくらい抱き締めて、激しく突き上げる。これではまるで発情期の犬だと思いながらも、激しく腰をたたきつける。


「ぁっあっあ…、私…っもう…!」

「……っく…私も、そろそろ……っ」


そろそろ絶頂が近い。
さすがに中出しでもして妊娠させたらマズい。
そう思って中から抜き取ろうとした瞬間。


「ぁ!やらぁ!抜いちゃやだあ!、ン、だめ…!」

「っ、オリ……!」


なんと、私の腰に脚を絡めて阻止してきたのである。
ついでに腕で背中をぎゅうっと抱き締められ、どうもすることができない。

そして腰も止まらない。



――もう、どうすればいいんだ。


そう思った瞬間、オリが言ったことに目を見開いた。




「愛、してる…!くらさめさ、っん、愛してる……!」





「好き」じゃなくて「愛してる」。
似たような言葉だったが、私の胸には大きく響いた。

それが嬉しくて、オリが可愛くて。



「…オリ、オリ…ッ、愛してる……!」

「あ、ぁ、私も…っ、愛して、るっ……っんぁ!」



もう、立場だとか、妊娠とか、どうでもいい。
ただオリが好きすぎて愛しすぎて、何も考えられない。









「ダメ、だめ、イっちゃ…ッ、あああああっ!!」

「はぁ…っ、…く、ぅッ…―――!!」


一番奥を、一番強く突いた瞬間、オリがイッた。
ぎゅううっと搾り取られるように締めつけられて、私もイッた。
それは今までにないくらいの締めつけと快感で、私の意識が持っていかれるかと思ったくらいだった。

オリの子宮へ、私の精子を注ぐ。
自分でもわかるくらいたくさん出した。






「っはぁ、…たいちょ…ぉ…っ」

「…は…、っあ……オリ…ッ」


息も絶え絶えなまま、お互いの体を抱き締めあう。

―――もう、離さない。そんな想いで。


繋がったままキスをする。舌を絡め合い、お互いの体温を分け合うかのように激しく。
何度も何度もオリの唇に食らいついた。


ふと唇を離せば、オリの頬に涙が伝っていた。


「オリ……?」

「…私、ずっとクラサメ隊長のことっ、好き、だったの」


とぎれとぎれに話すオリに、私は黙って耳を傾けた。


「好き、だったけど…っ、私と、隊長じゃ、身分と、か、立場とか…っ違いすぎるから、抑えてたの…ッあきらめようとしたの…!
でも…、でも、こないだ、クラサメ隊長が一人でシてるとこ、見て、やっぱり諦めれなくて…っ
もう、立場とかっ、関係ない…!クラサメ隊長の事、好きで、好きで仕方無いの…!好きなの、大好きなの、愛してるの……!」

そこまで言ったところで、私は再び彼女の唇を塞いだ。
今度は軽く口付け、そのあとに見つめ合う。

「莫迦者…。それは私の言葉だ……。」

頬を手で包むと、オリの顔がまた、涙でくしゃりと歪んだ。


「オリ……、ずっと愛してる…」




私は、泣くオリをあやすように、もう一度だけ唇を重ねた。





END