さぁどうしよう。
ここまで立ち上がってしまっては鎮めるほかない。

「…」
「…」

沈黙が続く。
先に口を開いたのはオリだった。

「あの、」
「何だ」
「挿れても、いいですよ」

思わず二度見してしまった。

「……いいのか」
「断らないんですか」

しまった。これではまるで私がヤりたいと思っているようではないか。
実際のところオリのことは密かに好いていたのでヤりたいはヤりたいが。

「そうじゃなくて、お前はいいのか」
「私、ですか…?」

聞いた途端にポッと顔を赤らめたオリ。
これはもしかして…。

「……から、いいです」

ボソボソ。

「ん?」

聞こえなかったので聞き返せば、キッと涙目で睨んできた。

「だから!あなたの事が好きだから!良いと言ってるんです!」
「奇遇だな、私もだ」
「な……!?」

ぽんっ、と今度は全身が赤くなった。
なんだこいつ、可愛い。

「よし、ヤろう」
「ちょ、指揮隊長自重」
「ならやめるか?」
「〜〜〜っ馬鹿!変態!」

枕を1つ投げられた。
顔にクリーンHitして若干イラっときて、少し言葉を慎ませようかと思ってオリを見たところ。

「……」

オリは再びベッドに横になっていた。
仰向け。
恥ずかしいのか顔が明後日の方向を向いている。
ちなみに下半身は靴下しか穿いていない。
これは……。

「誘ってるのか」
「そうですよ」

相変わらず顔を背けたまま、返答される。

「じゃあ本当にヤるぞ」

流石に生でするのは良くないのでゴムをベッドサイドから引っ張り出そうとした時。

「あの、ゴムはやめてください」
「…そんなに私との子供が欲しいのか」
「ち、ちがいます!アレルギーなんです!」

全力で否定されたのが少しショックだ。