「彩花ーお昼食べよーぜ!」
同じクラスの彼はそう言って右手に今日の昼食を持ちながら私の席に寄ってきた。緑間君も一緒だ。最近、緑間君との昼食が増えてきた。
それは、仲良くなった証拠ともいえるだろう。そして、私も自然的に緑間君と仲が良くなった。

「あ、そういえば、緑間君。今日のラッキーアイテムはなんだったの?」
私は今朝の事を思い出して聞いてみた。興味でだ。そんなに深い意味はない。
緑間君はさらっと、ケティちゃんのマグカップと言った。つまり、彼はそのケティちゃんのマグカップを今まさに持っているのだ。
隣に居る和成君は笑いをこらえるのに必死のようだ。まさに、吹きそうであった。

「今日の順位は3位、ラッキーアイテムで完璧なのだよ」
そう言うと、和成君がついについにとふきだしてしまった。いつも通り、緑間君は何がおかしい、と不愉快そうに言っていた。
和成君は笑ったままで、緑間君は私に助け舟を要求してきた。目の合図って奴だ。もう慣れた。

「二人は信頼しきっているんだよ」
「そんな責任を感じるような発言を大谷がするとは思わなかったのだよ」
緑間君はそう言ってそっぽを向いた。照れているのか。私は察した。
あ、照れているな、と。それは、日常の事のように起こるので私は慣れてしまった。
慣れって怖いな。


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