良かったで片づけられない。 女子は俺にはあまりはなしかけない。 話しかけるとしたらいつも隣に居るツッキーにだ。
だが、俺に話しかける女子は居る。 しかし、その女子の話題はだいたいツッキーの事だ。 だから最近、女子と話すのが疲れてきた。
「はぁ」 隣ではツッキーが読書をしている。 邪魔しないよう、俺は喋らない。 なんか、部活一色の高校生活になりそうだなぁ。
「あ、あの!」 俺とツッキーは同時に声のした方を向く。 あれ、ツッキーいつもなら振り向かないのに……。
「なに?」 ツッキーは至っていつも通り接する。 話しかけてきた子……彼女は、顔を少し赤らめていた。
「あ、あの! や、や、山口君って仁花と付き合ってるの?」
「え。俺?」 ヤベ、今ツッキーに睨まれた。
「山口君って君だけだよ?」 彼女はクスリと笑った。 俺はその笑顔にズキューンとなった。
「付き合ってないよ」 俺はキッパリ言う。 ツッキーはというと、読書をしている。
「そ、そっか。 ありがとうね、部活頑張ってね!」 彼女はそう言うと、女子軍の所へ向かった。 女子軍の中に入ると、彼女は何か喋り、その女子軍たちははしゃいでいる。
「山口、うるさいんだけど」 ツッキーはイラついているようだ。 何があったんだ。
「あ、ご、ゴメンツッキー」 俺は一応謝る。 彼女の方をもう一度見てみると、バッチリ目が合ってしまった。 なんだこれ。変な感じ。
あ、これが恋か。
(しゃ、喋っちゃった……。山口君と) (良くやった! 彩花っ)
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