「あ、あの」
厳しい、まぁ、厳しい練習を終えた選手たちは
寮や家にもどろうとしていた。
そんな時、降谷が彩花に話しかけた。


「何? 練習相手なら無理だよ。
 私御幸みたいにキャッチできないから」
彩花は身長が少し高い降谷に言う。


「いや、そうじゃなくてですね……
 その、さっきの続き」

「え? あぁ、哲との話?
 何、降谷君。そういうのに興味あるわけ?」

「憧れてたんです」

「何を?」

「チームメイトと『お前誰が好きなんだよ』とか言って
 『俺は……』みたいにタメて、それで好きな人を言って
 『嘘、マジか。俺もなんだ』みたいに修羅場になって
 でも、なんだかんだで仲良くなって……みたいなの憧れてたんですよね」
降谷は珍しくじょうぜつになっていた。


「そ、そうなんだ……。
 そういうのは同級生とやったらどうかな?
 先輩の恋の話聞いたって面白くないかと……」

「お願いします」

「うっ……。
 はぁ……。早く寝るんだよ?」

「! はい」
降谷は言った。
すると、降谷は右手を高々と挙げた。


「降谷ぁぁぁぁぁ!!
 お前、さすがだ!」

「ナイス、降谷君っ」
一年生組が来た。


「降谷君?」

「すみません、どうしてもって言ってて」
バツの悪そうに俯きながら降谷は言う。
彩花はその言動が、ツボにスッポとはまった。

「あぁー、降谷君可愛いっ」
彩花は言った。


「え?」
降谷は戸惑っていた。




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