それからというもの。
何故かよくわからないが、一年生ほぼ全員があの厳しい練習の後に
自主練をしていた。


「光一郎君と宮内君、ちょっと投げてみてよ
 あ、夫婦の方が良いかな?」

「え、あぁ……ね。」
丹波はオドオドしながら言った。
聞き取れない。


「彩花さん、夫婦は嫌です!」
宮内はそう言いながらグローブを手に取る。


「アハハ、だよね。
 よし! 投げてみて、光一郎くん」

「あぁ……い」

「フフ、何言ってるか分かんないよ」
彩花はそういうと、二人のバッテリーを見た。




そういえば……。

クリス君はいつも肩を回しているな。
さっきも誘ったのに、断られちゃったし……。

何かあったのかな。


「彩花さん! やりますよ」

「あ、ゴメンね、啓介君。
 どーぞ、どーぞやってくださいな」
彩花はそういうと、宮内の後ろに行きボールのきどうを見る。



明日も明後日も明々後日も、
練習後には必ず秘密の特訓をしていた。





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