AM 6:40

昨日の一件があり、私はボーっとしていた。
だが、焦げるなどの料理に支障は無かったのでホッとした。


「おはよ」
暁は言う。
私はおはよと返す。

「今日のごはん何?」

「今日はね、卵焼き。
 それとウィンナーも焼いたよ」

「そっか」
暁はそう言うと、ソファに座りこみテレビをつけた。
アナウンサーの元気な声がリビングに響く。


「ねぇ、彩花。
 じゃんけん、何だす?」

「あぁー。じゃあ、パー?」

「チョキにする」

「人の話聞いてましたか?」
私がそう言うと、暁はコクリと頷いてパーを選択していた。
なんだ、からかったのか。
なんて考えながらご飯の支度をした。

「手伝う事ある?」
暁はいつの間にか、キッチンに立っていた。

「え、あ、うん……。
 じゃあ味噌汁持って行ってくれるかな?」
よそったばかりのお味噌汁を渡す。

「分かった」
暁はそう言うと、私から味噌汁の器を二つ受け取る。
後姿を見届けて、私は卵の様子を見る。
うん、問題ないだろう。




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