AM 9:45

「ココに、代入をして……」
カッカとなる黒板。
教室に響くその音は、私たちに睡魔をおくらせている。
なんて怖い音なんだ。


まぁ、私は自称優等生ちゃんだから先生の話はちゃんと聴いている。
でも退屈なので、チラリと校庭を見る。
あ、暁だ。なんだ、元気そうじゃん。
家に出る間際は、体調が優れないだのなんだのって言ってたくせに。

あ、もしかして、学校メンドクサイとか?
まぁ、皆思ってることだしな。私も思ってるし!

「じゃあ……おい、宮本。解いてみろ」
ヤベ、全然聞いてないよ……。あぁ、基本問題か。
なんで指すかなー。他の人でもいいではないか。
あ、まさか……よそ見していたのバレたのか!?

うわー、宮本、一生の不覚。



「……です」
カカッと黒板をチョークでたたいて言う。
先生から正解マークを貰えば、私は安心して席に座った。
本当、寿命が縮むと思うよ。あの解答を待つ瞬間。


「さっすが」
隣の男子と後ろの女子に笑いながら言われる。
私はどーも。と、笑って言う。


はやく数学の時間終われ――。


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