AM 6:43

「ん……はよ」
眠たい目をこすりながら、降谷はリビングへやってきた。
彩花はご飯を作りながら、「あ、おはよっ」と返した。

「何?」

「今日はね、魚だよ。サバね」

「手伝うことある?」

「ん、大丈夫だよ。
 ありがと、座ってて」
彩花に言われたとおり、降谷は椅子に座った。
そしてご飯を待っている間、天気予報を見ていた。


机にご飯が揃えば、「いただきます」と一言。
「どうぞー」と彩花が言うと、
朝食に降谷はパクつく。
彩花も朝食を食べ始める。


「美味しい」

「本当!? どれどれ?」

「……味噌汁」
降谷はそう言い飲み干して、彩花にお茶碗を渡す。
おかわりのサインのようだ。

彩花はお茶碗に味噌汁をよそって、降谷に渡す。
「ありがと」

「?」

「おかわりしてくれて」

「……別に」
降谷はそう言いながら、彩花の手からお茶碗を取った。
お茶碗は少し温まっていた。


「ごちそうさま」

「お粗末様でした」


降谷はお茶碗を重ねて、キッチンへと向かい、私はテーブルを拭いた。




1/9
- 34 -
prev | next
[mokuji]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -