一也と別れてようやく、心の整理ができた。家に着いたら一気に服を脱いで、部屋着に着替え、ベットにダイブした。気持ちよくて、睡魔が襲う。
そういえば、今日の一也は想像以上にかっこよかった。あんなに大声が出るんだとか、あんなに打って、点を入れるんだとか、色々知った。女の子たちの注目の的になるのも無理は無かった。

「はぁ」
私なんかでいいのだろうか。釣り合うのだろうか。そんな事が脳内を駆け巡る。考えたって仕方がないことはわかっているのに、考えるなと思ってしまうほど考えてしまう。

高校生でもあるまいし。

高校生じゃ……ないんだし。
このことを考えると、年の差、ということをいつものように頭に浮かんでくる。それが嫌で、目を背けていたのに。
なんて馬鹿な奴なんだろう。
っていうか、ただ単に私は、単純なだけなんだろう。


*


「今日絶好調だったやないか。なんか秘策でもあったんか?」
試合を終えて、トレーニングがてらランニングをすませ(彩花を送って)、食堂に向かった。そしたらゾノにつかまって、バッティングの秘策をしつこく聞かれた。俺は、運だよと適当に答えた。それでは納得できない奴は、ムスッとした顔で食道に入って行った。
お前なら出来んだろ。

「よぉ、今日はいつにもまして気合入ってたな」
「知ってるくせによく言うぜ」
ヒャハハ、と倉持は笑うとお茶碗を片手に二杯目を平らげ、三杯目へと突入すべくおばちゃんたちの元へ行った。俺はいただきます、と礼儀正しく両手を合わせ少し頭を下げた。なんつーか、これは幼いころからの慣れという物で、これをしないと気持ち悪いのだ。
それを見た沢村、降谷は毎回のように俺のマネをして飯を食う。最近では弟君もするようになった。
ちょっと恥ずかしい気持ちもある。




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