ピンポーン


「はい」


3月下旬
ある家のインターホンが鳴った

その家の母親は少し悲しそうな顔をしながら来訪者を迎える


「こんにちは、小林さん」

「えぇ。こんにちは、黒騎さん」

「娘さんを…迎えに来ました」


来訪者――黒騎紅牙は、優しく微笑んだ




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