亜門鋼太朗と
「随分な格好ね、鋼太朗」
やめろ、やめてくれ。
「私を殺したのに、貴方、私と同じになってる。なんで私を殺したの?」
違う、そうじゃないんだ。
「ねぇ、バケモノになった気分はどう?私たちの苦しみが分かった?今までの仲間に殺意を向けられる気分は?ねぇ、ねぇ?ねぇねぇどうなの教えてよ鋼太朗」
俺は、俺は、………!!
「っ!」
目が覚めた。背中は汗でジットリとしている。
また、あの夢を見た。泣き笑いで俺に殺された彼女が、俺を責め立てる夢。
彼女があんなことを言うはずがないと分かっているのに、毎夜毎夜見てしまう。
今だったら、共に生きられたのに、と。そう思ってしまった罰なのだろうか。
彼女はもう戻ってこない。
俺も、もう戻れない。
―――――
短編の二人。
もし:reで亜門さんが捕まって移植されていたらの話。
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